忙しいあなたの代わりに、史上最強の「良い本・良い暮らし」のご提案

1冊の本に出会うことで、人生が大きく変わることがあります。良い品物に出会ったことで幸せになれることもあります。とはいっても、多様な商品があふれる中で、より価値の高いものを選び出すのは大変です。そこでこのブログでは、忙しいあなたの代わりに、史上最強の「良い本・良いくらし」の提案をさせていただきます。

学問 / IT関係

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コンピュータは数学者になれるのか?


この刺激的なタイトルの本書では、
  • 19世紀に興った数学基礎論(数学する)
  • 20世紀中盤にそこから分岐したコンピュータ科学(計算する)
について、これらを貫いた1つの物語として、気楽に読むことができます。


コンピュータが数学する可能性について、一定の理論的限界を与えた、

「ゲーテルの不完全性定理」


コンピュータが計算する可能性について、一定の数学的限界を予想した、

「P対NP問題」

これらは「論理と計算」や「証明とプログラム」の関係に言い換えることもできます。


本書では、この本質的な関係について、数学基礎論とコンピュータ科学から、共通の舞台設定で論じています。



また、P対NPの否定的な面だけでなく、肯定的な研究についても紹介しています。

ゲンツェンの無矛盾性証明としてはじまり、
関数型プログラム言語理論として結びついています。(カリー・ハワード対応)
 
このように、 不完全性定理・無矛盾性証明・P対NP問題・カリー・ハワード対応
といった幅広い話題を取り上げ、その起源から現状、将来の方向性について言及しています


 本書の構成は以下の通りです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1, 数学者を作ろう
数学者とは何か
人工言語を画定する
推論規則を画定する
形式系:ある架空の数学者
数学者を育成する
ヒルベルト計画

2, 対角線上に追いつめろ
対角線論法とは
言語の限界
計算の限界
証明の限界
第一不完全性から第二不完全性へ

3, 計算よ停まれ!
数列の生成と停止
全員整列
超限順序数の世界
ゲンツェンの無矛盾性証明

4, NPの壁
しらみつぶしと数学知性
P・NPとは何か
NP完全性:一蓮托生の難問たち
計算・言語・証明の限界、再び
P対NPの現在、未来、そして過去

5, 活き活きした証明
ラムダ計算
証明はプログラムである
2つの論理
証明の意味

6, 対角線方向にむかう未来
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

教科書でもなく専門書でもない、物語だからこそ、わかりやすく伝わってきます。

むずかしい内容を簡潔に、スンナリと理解できる1冊です。 

 
その他に、こちらの本もございます。

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