忙しいあなたの代わりに、史上最強の「良い本・良い暮らし」のご提案

1冊の本に出会うことで、人生が大きく変わることがあります。良い品物に出会ったことで幸せになれることもあります。とはいっても、多様な商品があふれる中で、より価値の高いものを選び出すのは大変です。そこでこのブログでは、忙しいあなたの代わりに、史上最強の「良い本・良いくらし」の提案をさせていただきます。

学問 / 分析

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線形代数の書籍では、内容の多くが「抽象的」になっています。

抽象的なメリットは「数学的な厳密さを保てる」ことですが、初学者には理解に時間がかかるかもしれません。

その一方で、理論よりも応用するために線形代数を学びたい方も多いと思います。線形代数は数学だけでなく、物理・工学・統計・経済・生物学など様々な分野で活用されています。たとえばディープラーニングなど機械学習のアルゴリズムは線形代数を基礎としていて、線形代数を理解せずして人工知能(機械学習)は理解できず、といえます。

この線形代数の[抽象性]と[実用性]をうまく融合させた理解しやすい1冊があればいいですよね!

マサチューセッツ工科大学のストラング教授が書いた本書はまさにそれなんです。

ストラング教授の線形代数は、まず具体的な連立一次方程式の解法から始まります。
行列の感覚を持たない初学者にGaussの消去法を通じて、[消去の操作]が[行列の分解]と同値であること教えてくれます。

行列になじんだ後の第2章では行列の基本的な[部分空間](列空間・行空間・その直交補空間)が導入され、その後、[線形独立]や[従属]、[基底]・[次元]・[階数]といった概念が説明されます。
それらを適用することで1章で学んだ方程式Ax=bの消去法について完全に理解できるよう工夫されています。初心者の学び始めの障壁を非常に小さくしてくれています。

線形代数のその他の重要な概念、[射影]と[内積]・[行列式]・[固有値] ついては、続く、3・4・5章で説明があります。特に5章の固有値は、技術者の方にはとくに重要な概念となりますが、[スペクトル定理]など[対角化]の応用がしっかり説明されています。

目的によってつまみ読みすることも可能です。
  • 線形代数に関する[数値計算法]を学びたい方には第1章〜第6章までの概念や、第7章の計算方法、第8章の[シンプレックス法]の説明が役に立ちます。
  • また、[統計学]を理解するための線形代数としては、第3章と第6章に詳しく説明がされています。
  • もしあなたが経済学専攻ならば、不等式を等式と同じように扱うことで、Ax=bから[線形計画法]や[双対性の原理]を導く考え方も学べます。
  • 第8章では線形計画法と[ゲーム理論]をこれから学ぶ方への導入にも最適な内容となっています。
初学者が取り組みやすい導入、応用を指向した基礎理論の説明など、シッカリ学ぶ1冊目に最適だと思います。
線形代数とその応用
ギルバート ストラング
産業図書
1978-07-07

本書の構成は以下の通りです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
序文
1. Gauss の消去法
序説
Gauss の消去法 ー例題ー
行列の表記法と行列の積
Gauss の消去法=3角行列分解
行の交換、逆行列、まるめの誤差
演習問題

2. 連立一次方程式の理論
ベクトル空間と部分空間
未知数nの方程式mの解
線形独立、基底、次元
4つの基本部分空間
ベクトルおよび部分空間の直交性
2つの部分空間と行列の積
演習問題

3. 正射影と最小2乗法
内積と転置
部分空間の上への射影と最小2乗近似
直交基底、直交行列、Gram-Schmidt の直交化法
擬似逆行列と特異値分解
重みつき最小2乗
演習問題

4. 行列式
序説
行列式の性質
行列式の公式
行列式の応用
演習問題

5. 固有値と固有ベクトル
序説
行列の対角化
差分方程式とべき乗
微分方程式と指数関数
複素数の場合、エルミット行列とユニタリ行列
相似変換と3角形式
演習問題

6. 正定値行列
最小、最大、鞍形点
正定値性の判定条件
半定値および不定値行列
最小原理とRayleigh商
Rayleigh-Ritsの原理と有限要素法

7. 行列の数値計算
序説
行列のノルムと条件数
固有値の計算
Ax = b の反復法

8. 線形計画法とゲームの理論
線形不等式
単体法
双対性の理論
ゲームの理論とミニマックス定理

付録A 線形変換、行列、基底の変換
付録B Jordan 形式

参考文献
練習問題解答
訳者あとがき
索引
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ストラング先生は最後にこうおっしゃっています。
「線形代数の基礎をマスターするには、計算回数といった点を軽視しないように。 

実際に計算回数を数え上げることで、消去操作の過程をより詳しく把握することが大事なのです。」

わたしも実際にメモ用紙に何度も書いては数え・・・とやりましたが、
その経験が難しい内容になっても理解を助けてくれるように思います。
線形代数の数学的な基礎と応用がわかりやすく述べられた1冊です。
線形代数とその応用
ギルバート ストラング
産業図書
1978-07-07

学生時代にカフェに入り浸って格闘した思い出がある1冊です。オススメです 
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